立命館大学が教学連動型のAO入試を新設 そもそもAO入試って何なの? 推薦との違いは?
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関西の難関私大「関関同立」の立命館大学が新たにAO入試を新設するというニュース。
立命館大学の文学部で新設されるAO入試のキーワードは、「教学連動型」。「AO入試ってそもそも何?」という人には、ますます謎ですね。
今回は、立命館大学の新たに新設される入試につて、そもそもAO入試はどんな試験で、何か違う点はあるのでしょうか?
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立命館大学の新設AO入試の「教学連動型」とは?
立命館大学に新設されるAO入試の特徴は、「教学連動型」。難しい言葉なので「何のこっちゃ?」という感じですよね。
教学連動型とは、次の2つを連動したものです。
- 入試ではかる意欲・能力
- 入学後の教育
本来入試はこうあるべき!という感じですよね。入学後の教育を学びたいという意欲があることが大事です。
また、入学後の教育に対して、どれだけの能力を持っておくべきかは重要な点です。
そもそもAO入試はどんな試験?
AO入試とは、学力試験だけでは測れない才能や適性を、主に志望理由書と面接などで判定する試験です。
学力偏重の入試制度の批判があり、AO入試が創設されました。今では多くの大学がAO入試を導入しています。
AO入試は、将来の意欲をうまくアピールすることによって、合格ができる試験です。基本的に学力をはかる学力試験はなく、書類選考と面接だけで合否が決定します。
AO入試は、アメリカのレベルの高いトップの大学でも採用されている入試制度ですが、日本がアメリカの制度を参考にしたものです。
ちなみにAO入試は、面接がある点で推薦入試とも似ています。ただ、AO入試は将来の意欲を見るのに対して、推薦入試は高校時代の頑張りを見るという感じの違いがあります。
AO入試の問題点は?
AO入試だけでなく、入試制度にはそれぞれ問題点があります。AO入試の問題点はどんなものがあるのでしょうか?
AO入試の問題点はいろいろ指摘されていますが、一番大きく取り沙汰されるのが、
学力不足です。
AO入試で入学した人が、すべて学力不足ということはないのでしょうが、要領よくアピールができる人は中にはいますし。
人にアピールできる「プレゼン能力」の高さは社会に出ると、とても大事なことではありますが。
学力が不足していると、そもそも大学の勉強についていけません。特に理系では数学の学力が不足していると、講義は“ちんぷんかんぷん”という事になります。
日本の大学は、アメリカの大学と違い早い段階で専門科目を学び始めます。アメリカの大学が基礎的な学習に4年間費やされるのとは違いがあります。
これは、アメリカでは大学院へ進学することが基本という考え方もあり、学部は大学院の学習での準備期間という位置づけもあります。
一方日本では、特に文系では大学院の進学はあまり一般的ではありません。“院”ではなく、“学部”である程度高いレベルの専門的なものまで学ぶことになります。
こういった日本の大学へ基礎学力が不足ている人が入学したら、勉強についていけません。
これは、本人にとって悲劇です。昔は大学卒業という資格を得られれば良かったのでしょうが、今は「大学で何を学んだか」はより重視されるようになっています。
AO入試を受けようと考えている人は、受験戦略としては大いに活用すべきです。しかし、入学後の学習のための基礎学力も同時につけることが大事です。
立命館大学の新しいAO入試の詳細
立命館大学の新設されるAO入試は、「国際方式(デュアル・ディグリー・プログラム)」と「国際方式(英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語)」があります。
「国際方式(デュアル・ディグリー・プログラム)」は、国際バカロレア(IB)認定校やスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校で学び、高い外国語運用能力を持っている受験生のうち、海外大学への直接進学や日本と海外の両大学で学ぶことを志望している人が対象となります。
対象の範囲が非常に狭いです。言い方によっては、優秀な高校を出ている生徒の“青田買”という感じもしなくもないです。
一方「国際方式(英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語)」は、英語およびドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語を既習し、一定の語学力を持った高校生が対象となります。
対象の範囲は、国際方式(デュアル・ディグリー・プログラム)と比べて広くなります。
両者入試の共通することは、一定の語学力は担保されているということ。語学力に関してはAO入試の弊害ともいわれる学力の不足というのはなさそうです。基準次第ではありますが。
この両方式で入学した生徒には、立命館大学文学部とアルバータ大学(QS世界ランキング96位)との単位互換プログラムに参加したり、交換留学プログラムに参加することで、将来の意欲を活かせるフィールドが用意されています。
語学や国際化に対して、意識が高い人にとっては、その分野に特化して自分を磨ける入試制度だといえるでしょう。
この新しい入試制度の詳細は、立命館大学のホームページで確認できます。