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「受験は基礎が大事」という理由を試験問題の類型から説明するよ

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「受験は基礎が大事」という言葉は、受験生なら一度は聞いたことがあるでしょう。でも、この言葉の意味するところ何なのでしょうか?

 

人よりも1点でも多くとって合格するためには、難問も正解して差をつけないと合格できないのでは?という感覚を持っている人もいるでしょう。

 

確かに難問でも得点を稼ぐことができれば、より高い得点をとることはできそうです。しかし、そこには落とし穴もあります。

 

「受験は基礎が大事」という理由は、試験問題はいくつかの類型があることからも説明がつきます。

 

試験問題の類型についてや、受験は基礎が大事という理由について紹介します。

 

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試験問題の3つの類型

 

試験問題にはいくつかの類型があります。大きく分けると3つの類型があり、問題ごとの特性があります。

 

3つの類型はこんな感じ

  1. 基礎的な標準知識をそのまま問う問題
  2. 高校履修範囲の基礎知識、定理、公式を元に応用力を問う問題
  3. 高校履修範囲を超えた細かい知識やマニアックな知識を問う問題

 

順番に説明をしていきます。

 

 

基礎的な標準知識をそのまま問う問題

 

「基礎的な標準知識をそのまま問う問題」とは、教科書や標準的な参考書や問題集の知識をそのまま当てはめて対処できる問題です。

 

学部や学科にもよりますが、中堅クラス以下の大学では、この類型の問題がほとんどという場合も多いでしょう。


中堅クラス以下の大学を志望する多くの受験生は、知識がまだまだ足りない状況にあります。そのため、この類型の問題だけでも、優劣がつけることができます。


しかし、難関大学を志望する学生となると知識は十分に習得しており、この類型の問題だけの試験では、優劣をつけることができません。そのため、その他の難易度の高い類型の問題を織り交ぜることで、トータルで難易度を高くするようにします。


受験では「みんなが正解する問題を落とすな」といわれます。正答率の高い問題の多くは、この類型の問題ですが1点を争う受験にとっては、命取りにもなります。特に難関大学ほど、この傾向は強くなります。

 

なぜなら、難関大学を受験する多くの受験生がこの類型の基本的な問題は正解をしてくるからです。

 

受験は基礎が大事という理由の一つはこの点からもわかりますね。

 

 

高校履修範囲の基礎知識、定理、公式を元に応用力を問う問題

 

「高校履修範囲の基礎知識、定理、公式を元に応用力を問う問題」は、基礎的な知識を本質的に理解して、なおかつ思考力が必要な問題です。

 

言いかえると、「現場で考えさせらる問題」。この手の問題を正解に導くためには、しっかりとして基礎知識が必要です。

 

大学での勉強は、高校で習う基礎知識を本質的に理解していることが必要です。大学は高校とは違って、学問を研究する場です。つまり、基礎知識や基礎理論を元に応用的な学びを追求する場です。


そして、大学入試というのは、大学で学ぶ受験生を採用する試験です。ですから試験を作成する側からすると、「基本知識を本質的に理解していますか?」というのは一番確認したいポイントです。


しかし、この類型の問題ばかりにするとどうなるかというと、ほとんどの受験生が合格基準には達しないような状況になったりします。これでは、たまたま偶然に問題を正解した受験生が合格することにもなりかねません。


そのため、実際にはこの類型の問題でも、より難易度が低い問題にしてみたり、第1類型の問題を多くしたりします。

 

 

高校履修範囲を超えた細かい知識やマニアックな知識を問う問題

 

試験には時折とんでもない難問が織り交ぜられる場合があります。これは、難関大学ほどその傾向が強かったりします。

 

難問の中でも、高校の理由範囲を超えた問題がこの類型に当たります。しかし、この手の問題はほとんどの受験生が正解できません。つまり合否に影響を与えない問題ということです。


この手の問題は無視することが一番なのですが、勉強が不足していると、そもそもどの類型の問題かを判断するのが難しかったりします。

 

そのため難問に時間を取られ、肝心の基礎的な問題を落としたり、本番でパニックに陥り不合格になる場合も少なくありません。



また、受験は競争なので、ライバルが解けない難問も正解した人が有利なはず。ということで、過去問を学習する場合に、この手のいわば「解く必要のない問題」までも、学習範囲を広げる人もいます。


結果どうなると思いますか? 有り余るほど時間がある人なら別ですが、多くの受験生は時間がありません。

 

そのため、基礎的な知識の学習がおろそかになり、合格が遠のいてしまいかねないのです。

 

ただ注意が必要なのは、第2類型の問題でもより応用度を高くすれば難問になります。第2類型の問題は、正解を目指すべき問題です。

 

受験生は、これから夏中に基礎力をしっかり固め、秋以降に応用力をつけるために、過去問などの分析を行う人が多いでしょう。

 

過去問の分析をする場合には、どの類型に当たる問題かをしっかりと考え、取り組むようにしましょう。

 

ただし、その大学によって頻出の問題は、たとえ第3の類型の問題であっても、しっかりと取り組む必要はありますが。